届かなかった手紙
訪れなかった約束の成就
語れなかった言葉
想い起こされることもない昨日
思い描かれない明日 |
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弦月の音色
夜空に
人の名を囁いてみる
邪魔せぬように |
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月は月 世は世
変わらぬ
人は人
マイクロフトのジョークも絶えて
(for Heinlein's The Moon is Harsh Mistress) |
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本を読む姿を鏡に映してはいけない。
写像は、
書物に正面から向き合うことや
書物の奥で
内なる他者と出逢うことを邪魔する。 |
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世界に腹を立てていた
不機嫌な子供 |
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魔に逢うても
まだ間に合うや いる月の
憂し満つ刻は
得し蜜の伽 |
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身を捨てて
稔り夢見る 温暖化
グスコーブドリ
今は哀しき
(宮沢賢治「グスコーブドリの伝記」によせて)
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ボク、ゆうやけを、だいじにしている。 |
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境界はそれ程明確ではない
空と花
風とお前
お前と私 |
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悪意があると？
あるに決まってるさ・・・
怠惰も、無関心も、不決断も。 |
湖の底に立つ一本の巨樹
枝間には魚たちが憩い
水面からは星明かりが注ぐ
湖を愛し魚たちを愛し
それでも巨樹は
遠い天に枝を伸ばす
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静々と
賤の下枝に 沈む月
雫 静寂に
敷く 鹿の妻 |
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さなきだに
侘びしい夜の 真葛 |
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コペルニクス、ケプラー、ニュートン
彼らが変えてしまったのは
天体の運動の事実ではなく
空を見上げることの意味
天界の象徴性 |
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