Dust thou art, and unto dust shalt thou return.
2000/1

嫌いなもの
浅薄な偽悪趣味。		 東の空に十四夜の月がのぼり、
とてもそーっとした気持ちで
冬の空を見ていた。		 寝て起きて
食べて遊んで
寝てまた起きて
また遊ぶ。
(ボール投げ、雑巾投げ、引っぱりっこ)
仔犬と一緒。		 ＮＥＸＴ ＴＯＰ 水道管の取替え工事で、
まっ昼間に断水。
うちは井戸水が出るから
まだいいのだけど、
お湯が出ないのと、
トイレにバケツ
持ってかなきゃならないのが、
何とも不便だった。
こないだは家中のガス暖房
（床暖もエアコンも）が故障したし、
Ｙ２Ｋ問題じゃないのに
文明生活の脆さを感じる
今日この頃。		 母のお弟子さんたちが集まって、
我が家のお初釜。
朝からてんてこ舞い。
楽しかったけど、くたびれた。		 生活意欲が減退して、
食事、掃除、入浴など
基本的生活習慣が
崩れてしまう【現象】を、
生活後退と呼ぶらしい。
他人の目を気にする、しない、
の問題ではなく、
当り前のことが当り前に
出来るか出来ないかなのだなぁ。
☆ＨＯＭＥ☆
星を浮かべた小さな水たまりに
深く深く沈みたい。		 雲が速い。
欠けた月が一瞬顔を見せ、
たちまちまた、厚い雲の波に隠れた。		 火蜥蜴、
人影、
陽と影。		 犬は靴下が大好き。
クルクルッと丸めると、
裏が表に、外側が内側に巻き込まれて、
爪先がすっかり隠れてしまう。
犬はどこまでも鼻先を突っ込んで、
世界の秘密を解き明かそうとしている。		 仔犬の散歩に行った。
毛長のミニチュア・ダックスの
仔犬に会う。
生後四ヶ月。
小さい。可愛い。
うちの子よりももっと小さい。
…この「負けた」という気持ちはなぜだ。
ちょっと悔しかった。		 お茶のお稽古の初釜。
早起きつらい。
仔犬たちは半日お留守番。
いい子で待っててくれてありがと。
下弦の月がのぼりはじめると、
二重写しの眼差しで、
百年後の風景を重ねて見てる。		 寒蛙、
考える、
神還る。		 犬と遊ぼうと思って靴下を投げたら、
得意げに雑巾を持って戻ってきた。
そんな日もある。		 意外なところで意外な人から
意外な言葉を聞く。
引越しの見積りに来た
営業マンの口から、「内部観測論」。
言葉は世界を漂っているんだ。		 家元の初釜。
年の始めという季節の終り。
さぁ、明日から荷造りだ。		 生命って
エントロピーに
抗する存在の筈なのに、
この、生活のエントロピー増大は
何なんだ。
ああ、引越間近。荷造り荷造り。